「AIエージェントを導入したいけれど、どの会社に何を頼めばよいか分からない」。そんな迷いから、検討が進まずにいませんか。
支援会社によって業務設計・開発・運用の対応範囲が異なり、料金だけでは自社に合う依頼先を選びにくいものです。
こんなお悩みはありませんか
問い合わせ対応を、AIにどこまで任せてよいか迷う
顧客管理システムとつなぐ範囲を決められない
導入効果を社内で説明するための評価条件が分からない
この記事では、支援の4タイプと3社の違い、費用、PoC(小規模な検証)の進め方を解説します。最後まで読むと、自社で進める範囲と外部へ頼む範囲を判断できるようになります。依頼シートと8つの質問を使って、相談の準備を進めましょう。
AIエージェントの導入支援をお探しですか?
任せる範囲に迷う方へ、支援内容を資料で紹介します。
AIエージェント導入支援は業務設計から運用までを外部と分担するサービス

AIエージェントの役割と活用例
AIエージェントは、情報を参照し、与えられた目的に沿って処理を進めるAIの仕組みです。Microsoftの解説でも、業務の情報を理解し、行動するアシスタントと説明されています。
例えば、問い合わせの返信案作成、社内文書検索、受発注データの入力補助が考えられます。これらは活用を検討するための例で、導入成果を示すものではありません。どこまで任せるかは、後述する「読む・下書きする・実行する」で分けてください。
外部へ任せる範囲と自社に残す責任
導入支援では、こうした業務の整理から運用までを外部と分担します。ツール設定だけでなく、権限や安全策、結果を評価する担当も決めることが要点です。
MicrosoftのAgent Design Frameworkでは、導入初期の検討項目が示されています。アクセス制御、操作権限、安全策、説明責任、継続的な監視がその対象です。
外部へ任せても、業務上の最終判断まで移るわけではありません。データを使ってよいか、例外時に誰が対応するかは、自社でも決める必要があります。
依頼範囲は、少なくとも次の5つに分けます。
対象業務の整理:手順、入力、例外、担当者を洗い出す
AIエージェントの設計:参照情報、出力形式、実行可能な操作を決める
システム連携:社内データや既存ツールとの接続範囲を決める
評価と安全策:合格条件、承認、ログ、停止条件を決める
運用と改善:責任者、問い合わせ先、見直し方法を決める
AI導入支援の基本とサービスの違いも確認し、自社で持つ責任と外部へ依頼する成果物を分けてください。
支援先は伴走・開発・ツール・研修の4タイプから選ぶ

支援先は優劣や知名度で並べず、不足している役割に合わせて選びます。業務設計なら伴走、個別連携なら開発、標準機能ならツール、定着なら研修が起点です。
支援タイプ | 向いている状況 | 主に確認する成果物 |
|---|---|---|
伴走支援 | 対象業務やKPI(成果を測る指標)を整理できていない | 業務整理、PoC計画、運用ルール |
受託開発 | 独自の画面、データ、複数システム連携が必要 | 要件、設計、テスト、引き継ぎ資料 |
ツール導入 | 標準機能で候補業務を実現できる | 設定内容、権限、料金条件、サポート範囲 |
研修・内製化支援 | 社内担当者が継続的に改善したい | 教材、運用手順、問い合わせ・更新方法 |
伴走支援3社の焦点を比較する
以下の支援内容とツール料金は、2026年9月19日に公式情報を確認しています。掲載順は順位ではなく、当サイトのサービスであるLion AIを先頭に記載しました。
次の表は、各社の支援の焦点を整理したものです。「向いている状況」は公開情報を踏まえた本記事の見立てで、個別案件への対応や成果を保証するものではありません。
候補 | 支援の焦点と向いている状況 | 相談前に聞くこと |
|---|---|---|
業務分析、ツール選定、既存システムとの連携・開発、定着支援。業務整理から連携の境界まで相談したい場合 | 対象業務、連携先、評価シナリオ、引き継ぎ物、運用支援と追加費用の範囲 | |
AIエージェント導入と業務プロセス見直しへの伴走。導入対象や活用方法から検討したい場合 | PoCの実装・運用・引き継ぎ範囲、データと権限の前提、費用条件 | |
人とAIの役割分担を踏まえた業務再設計。構想から実装、本番後の改善までつなげたい場合 | 対象システム、検証と本番移行の条件、監視担当、引き継ぎ物、費用 |
1) Lion AI:業務整理からツール選定・定着まで相談したい場合
Lion AIは、WONQ株式会社が提供するAI・DX導入コンサルティングです。業務の洗い出しからツール選定、必要に応じた連携・開発、研修・定着支援までを扱っています。
「どの業務から始めるか」「既存ツールで足りるか」を整理したい場合の相談先です。依頼時には、業務分析の結果として何を受け取れるか、研修後の問い合わせや変更対応をどこまで含むかを確認してください。
2) PwC:AIの活用方針と業務プロセスを見直したい場合
PwCコンサルティングは、必要なエージェントの特定や活用方法、利用するソリューションの検討を通じて、導入と業務プロセスの見直しを支援しています。
AIを組み込む業務や、導入後の働き方から検討したい場合に比較する候補です。自社が頼みたいPoCの実装、運用、引き継ぎまでを見積もりに含められるかは、案件ごとに確かめましょう。
3) テラスカイ:人とAIの役割分担から実装・運用までつなげたい場合
テラスカイは、人が判断・承認する業務とAIが実行する業務を整理し、構想策定から実装、導入後の改善までを支援しています。公式情報では、稼働後の利用状況やコスト、エラー率を監視する運用も説明されています。
既存システムとの連携に加え、現場の手順も見直したい場合の候補です。対象システム、検証から本番へ移る条件、稼働後の担当範囲を聞くと、自社で残す作業を整理できます。
3社とも、依頼できる範囲や費用は個別確認が必要です。公開情報に記載がない項目を「対応していない」と決めつけず、次の基準で回答を比べてください。
回答の証拠と期限で候補を絞る
対応できるという回答を得たら、次は必須条件を満たす証拠と提出期限を確認します。例えばシステム連携では、接続できることに加え、停止試験や実行ログを誰が確認するかも判断材料です。期限までに回答や証拠がそろわなければ、その条件では候補から外すことも検討してください。
読者状況 | 候補を残す回答・証拠 | 保留する回答 |
|---|---|---|
CRMとつなぎ、返信案は下書きまでに留めたい | 対象データと接続方法、人間承認、停止条件に加え、実行ログの見本と停止試験の方法を示せる | 連携可否や停止時の扱いを確認できない |
標準機能で足りるか先に確かめたい | 必須業務を標準機能・設定・追加対応に分け、連携と運用の前提を示せる | 必須業務をどこまで扱うか回答がない |
KPIや優先業務から決め直したい | 対象業務、PoC評価条件、引き継ぎ仕様を同じ順で確認できる | 評価条件や引き継ぎ物の提出時期が決まらない |
内製か外部支援かは連携・権限・運用責任で決める

内製できるかは、設定を作れる人に加え、情報や業務ルールが変わったときに直せる人がいるかで考えます。標準機能で要件を満たし、社内で設定・評価・更新を担えるなら、外部支援を使わず始める選択肢もあります。
AIに任せる操作は、読む・下書きする・実行するの3段階に分けましょう。連携や権限の設計、保守を社内で担いきれない部分が、外部へ依頼する候補です。
段階 | AIエージェントに任せること | 先に決める統制 |
|---|---|---|
読む | 文書検索、データ参照、要点抽出 | 参照範囲と閲覧ログ |
下書きする | 回答案、報告書案、更新案の作成 | 人間の確認者と修正履歴 |
実行する | 送信、登録、更新、他システム操作 | 承認、実行ログ、停止・復旧条件 |
読むだけで価値を検証できるなら、最初から実行権限を渡す必要はありません。定型条件で完結する工程は、Power Automateの使い方ガイドと比べてください。
PoCでは下書きや参照に絞り、根拠が足りない場面で人へ戻せるかを確かめます。例えば、新旧の資料で説明が食い違う、個別契約の判断が必要になる、閲覧権限のない資料を求められるといった場面です。社外送信や基幹データの更新は、承認と停止・復旧の手順を確認してから検討してください。
相談前に1枚のPoC依頼シートを作る

候補会社へ同じ前提を伝えるために使うのが、次の7欄の依頼シートです。まずは対象業務を一つ選び、分かる範囲を埋めてください。
欄 | 記入する内容 | 問い合わせ返信案の想定例 |
|---|---|---|
1. 対象業務 | 誰が、いつ、何をするか | 営業担当が問い合わせ返信案を作る |
2. 入力 | AIへ渡すデータ | 問い合わせ本文、顧客区分 |
3. 参照情報 | 回答の根拠に使う情報 | FAQ、商品資料、社内ルール |
4. 実行操作 | AIが行う操作 | 回答案の下書きまで |
5. 人間承認 | 誰が何を確認するか | 営業担当が内容を確認して送信 |
6. 停止条件 | 人へ引き継ぐ条件 | 根拠不足、個別判断、禁止情報を含む場合 |
7. 評価指標 | 続けるか判断する物差し | 修正理由、根拠一致、確認時間 |
問い合わせ返信案の想定例に当てはめる
依頼シートを具体的にするため、問い合わせ対応を試す場面を考えます。以下は顧客実績ではなく、個人情報を除外した過去の問い合わせ20件を使う想定例です。AIが返信の下書きを作り、営業担当1人が内容を確認して送信する流れに絞っています。
場面 | AIの役割 | 人の役割 | 記録する結果 |
|---|---|---|---|
依頼受信前 | 登録済みのFAQ・商品資料・禁止表現を参照する | 担当者が資料を登録し、営業責任者が参照可否を承認する | 参照情報の版と対象外データ |
問い合わせ受信 | 問い合わせを要約し、根拠付きの返信案を作る | 担当者が根拠、表現、個別条件を確認する | 下書き、修正理由、確認時間 |
停止条件発生 | 根拠不足・例外・禁止情報を検知したら下書きを止める | 担当者が個別対応へ切り替える | 停止理由と対応先 |
送信 | 送信しない | 承認後に担当者が送信する | 人による送信記録 |
合格条件と停止・引き継ぎを決める
試す前には、どの結果なら次へ進むかを社内で決めておきます。この例で置くのは「20件中18件以上で返信案の根拠を確認でき、重大な誤案内は0件」という仮の条件です。顧客成果や一律の推奨基準を示すものではありません。
時間の評価には、調査・作成・確認・修正を含む総作業時間の中央値を使います。現行より短いことを条件にし、下書きの生成だけが速くても合格にしない考え方です。
通常の問い合わせに加えて、資料の不足・矛盾や、権限外の情報を求める問い合わせも試します。その際はテスト用の情報を使い、回答を止めた理由と、誰に引き継いだかまで記録してください。
この仮の条件では、根拠を確認できた返信案が18件あっても、重大な誤案内が1件あれば不合格です。総作業時間が短縮しない場合も、費用対効果を再検討します。
20件の結果だけでは本番品質を保証できません。PoCで条件を満たした後も、対象を絞った限定運用で評価を続けてください。
社内データをAIで活用する準備と進め方も参照し、使う情報と使わない情報を分けます。この1枚で本番要件を確定せず、比較可能なPoC条件をつくることが目的です。
支援会社は同じ8つの質問で比較する

候補会社には、支援範囲から費用変更までを同じ順で確認してください。
業務整理、設計、開発、運用のどこまでを支援範囲に含むか
必要な入力、参照情報、対象外の情報は何か
読む・下書き・実行の許可範囲はどこまでか
対象システム、接続方法、追加対応の条件は何か
PoCの合格条件と確認用シナリオをどう決めるか
ログ、異常検知、停止、復旧の担当は誰か
設定、仕様、運用手順をどの形式で受け取り、誰が更新・研修を担うか
追加連携、利用量、改修、運用支援で費用がどう変わるか
回答は可・条件付き・対象外の3区分で記録します。知名度や最低料金ではなく、権限、評価、運用責任が同じ条件で説明されているかを比べてください。費用を聞く際も、比較した業務と連携範囲を変えずに伝えることが前提です。
費用はPoC・連携・運用の条件をそろえて比べる

導入費用は、ツール利用料、設計・連携費、運用支援費に分けて確認します。ツールの月額だけでは、業務に合わせて使い始めるまでの総額は分かりません。
ツール利用料と支援費を分ける
費目 | 公開情報で確認できる例 | 見積もりで分けてもらう項目 |
|---|---|---|
ツール利用料 | Copilot Studioは25,000クレジットのパックが月29,985円。税区分は購入時に確認 | ライセンス、利用量による追加課金、関連サービス |
設計・連携費 | 対象業務と連携範囲を伝えて個別に確認 | 業務整理、データ準備、連携、評価・テスト |
運用支援費 | 支援期間と担当範囲を伝えて個別に確認 | 研修、監視、問い合わせ、変更対応 |
ツールの例はMicrosoft公式料金ページで確認できます。金額は2026年9月19日の掲載額です。同ページの確認範囲では、税区分を特定できていません。支払総額は、税金や関連サービスの費用を含めて販売窓口で確認してください。
クレジットは、AIの処理に応じて消費する利用量の単位です。25,000件の業務を必ず処理できるという意味ではありません。上記はツール利用料の例で、導入支援全体の相場ではない点に注意が必要です。
見積もりには、通常の処理だけでなく、失敗時の再実行や追加の確認作業も含めます。月間の処理件数が増えた場合と、連携先を追加した場合の費用を分けてもらうと、運用後の増額を見通しやすくなります。
契約前には、最低契約期間、税区分、解約時のデータ・設定の引き渡し、別サービスへ移す際の費用も確認してください。Lion AIも、対象業務や利用ツール、研修・開発の範囲を踏まえて個別に見積もるサービスです。
削減できる時間と追加費用を同じ条件で比べる
費用対効果は、確認・修正を含む総作業時間を基に考えます。例えば月100件の返信案で、1件あたり5分を減らせると仮定しましょう。時間単価を3,000円と置いた場合の試算が、次の式です。
100件×5分÷60×3,000円=月25,000円
これは時間の価値を金額に置いた例で、現金支出の削減を示すものではありません。確認・修正の時間は織り込み済みなので、もう一度差し引かないでください。AI利用料、設計、連携、例外対応、運用支援などの追加費用と比べます。
初期費用の回収期間も、実測した作業時間と、自社で見込める効果を使って検討してください。
導入はPoCから限定運用へ5段階で広げる

候補業務選定、PoC、限定運用、本番判断、展開・改善の5段階で、権限を段階的に広げます。
候補業務選定:業務を一つ選び、現状と責任者を確認する
PoC:限定データで下書きまで試し、合格・停止条件を確認する
限定運用:対象部署や利用者を絞り、例外と引き継ぎを確認する
本番判断:権限、費用、運用責任、復旧方法を確認する
展開・改善:対象を一つずつ増やし、ログと評価を見直す
限定運用では、日々の問い合わせ先と、設定や参照情報を更新する担当者を決めます。外部支援が終わった後も担当者が変更できるよう、手順書と研修、困ったときの連絡先を引き継いでください。
社内で設計しにくい範囲を相談する
連携や承認の設計で迷う場合は、候補業務、つなぎたい既存システム、AIに許可したい操作の3点を持って相談できます。PoCシートが未完成でも、分かる範囲と迷っている点を伝えれば十分です。
その際は顧客名や個人情報を匿名化し、認証情報や実データは渡さないでください。業務分析から研修・定着支援まで、どこを分担したいかが相談の要点です。
Lion AIでは、対象業務・責任者・試す範囲を一緒に決めて進めることを前提としています。これらを決めず、導入後の運用もすべて任せきりにしたい場合には適しません。
AIエージェント導入支援のよくある質問
内製可否や費用・期間は対象範囲で変わるため、PoC依頼シートを基に共通条件で確認します。
AIエージェントは自社だけで導入できますか
参照範囲が限定され、標準ツールで実現でき、社内に業務責任者と設定担当者がいる場合は内製も選択肢です。独自連携、実行権限、例外対応が複雑になるほど、外部と分担する範囲を明確にします。
導入費用はいくらですか
ツール利用料と設計・連携費、運用支援費を分けて確認してください。公開されたツール代だけでは、導入全体の予算は決まりません。同じ業務と連携条件を候補会社へ渡すと、見積もりの違いを確認しやすくなります。
PoCはどのくらいの期間が必要ですか
データ準備、連携設定、検証、社内承認を含む日程を確認してください。検証の日数と、自社の準備・承認待ちは分けて見積もる必要があります。開始条件、結果の確認日、追加検証の条件をそろえることが第一歩です。
大量のデータがないと導入できませんか
必要な量は用途によって異なります。量だけでなく、参照してよい範囲、正確性、更新頻度、欠損時の扱いを確認してください。
PoCで自動送信まで試してもよいですか
取り消しにくい操作は最初から無条件に自動化しません。まず下書きまでを評価し、承認者、ログ、停止・復旧条件を確認してから範囲を広げます。
まとめ|試したい業務と人に残す判断から整理する
支援会社を選び切れなくても、最初からすべての要件を決める必要はありません。まずは試したい業務を一つ選び、人に残したい判断を整理することから始めましょう。
依頼シートの7欄に、対象業務・入力・参照情報・操作・承認・停止条件・評価指標を書き出す
候補会社には同じ8問を渡し、支援範囲と費用条件を比べる
下書きから検証し、確認・修正を含む総作業時間で効果を測る
次の打ち合わせでは、担当者と「繰り返し負担になっている作業」を一つ挙げてみてください。シートの空欄は、そのまま相談で確かめたい項目にできます。
業務整理や連携、運用の分担に迷う場合は、Lion AIへご相談ください。対象業務と試す範囲を決めるところから支援します。
CodexとClaudeCodeでエージェントの構築や」アプリケーション開発している会社員。官公庁と民間企業の両方で業務改善やAI導入に関する業務に携わった経験を持つ33歳です。



